2008.10.21 08:04
世界のナベアツのおかげで3の倍数は一躍脚光を浴びましたが、三角形の方はその実力のわりに注目度はイマイチです。そこで今回は、三角形が他の図形、特に多角形の基本になっていることを紹介しましょう。
三角形と一言でいっても、千差万別、無数に異なる形がありますが、どの3角形でもその3つの角を寄せ集めれば、例外なく180度になることは周知の事実です。この性質から、どんな形の三角形もその形のコピーをたくさん使って、平面を敷きすき間なく詰めることができます。
ここで、三角形の面積の復習をしておきましょう。同じ形の三角形を2つ合わせると、平行四辺形になります。平行四辺形の面積=底辺×高さだから、三角形の面積はその半分、すなわち底辺×高さ÷2です。
この事実を使えば、どんな多角形、例えば四角形、五角形、六角形…も、それらの内角の和や面積を簡単に求めることができます。そのためには、多角形に対角線を引いて、いくつかの三角形に分解すればよいのです。
例えば、図2の十角形は頂点同士を結ぶ対角線(図2の波線)を勝手に引くことによって、8個の三角形に分割できます。一般に、どんなn角形も対角線を引いて、ちょうどn-2個の三角形に分解できます。このことから、n角形の内角の合計は180度×(n-2)であることが分ります。一方、n-2個の三角形それぞれの面積が求められるので、それらをすべて加え合わせれば、どんなn角形の面積も求めることができます。それどころか、円を直角三角形に変身させ、円の面積を求めることもできます。
図3のように、半径rとする円を何重もの布で巻いた年輪状の物体と見なします。中心から直下に切り込みを入れ、点Pの左側部分を時計回りに大きく移動させ、点Pを点P′に移します。するとこの円は、底辺PP′=2πr、高さ=rの直角三角形に変身します。このことから、円の面積の公式π●=2πr×r÷2が導けるのです。(東海大教育開発研究所長)
●=rの二乗
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